断層境界を伴う多数の基盤ブロックからなる内陸盆地 : 岐阜県多治見市周辺の東海層群堆積盆地の例
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概要
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岐阜県南部の多治見市およびその周辺の上部新生界東海層群とその堆積盆地について調査し,その地域の層序を明らかにし,島弧内陸盆地の特徴を考察した.層序に関する成果として,次のことを明らかにできた.(1)岩相層序は,土岐口陶土層と土岐砂礫層とに分けられる.(2)主な火山灰層として,下石火山灰層・肥田火山灰層・大針火山灰層を挟む.(3)火山灰の年代値と産出植物化石から,調査地域の東海層群は中新世中期から鮮新世後期に堆積したと考えられ,これは,従来考えられていた堆積期間より長期である.堆積盆地については,次のことを考察した.(1)本調査地域の東海層群を含む第二瀬戸内累層群の堆積盆地は,断層活動による石畳状の小基盤ブロック群の変動によってできた凹凸地形として発生した.(2)小基盤ブロック群の発生は,美濃-丹波帯と領家帯という地質帯の境界が弱体として働いたと推定できる.(3)本調査地域の東海層群は,第二瀬戸内累層群の中で,約12Maと特異に古くから堆積が始まり,平均堆積速度が著しく遅いと言える.
- 1999-07-25
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