日本におけるリスクマネジメント定着への課題
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
患者の権利意識の高まりや医療訴訟の増大を背景として、日本でも医療におけるリスクマネジメントに関する取り組みや関心が急速に高まっているが、医療現場では着手されたばかりであり、普及・定着をみているとは到底いえない。その理由として、政策的課題、法制上の課題、医師養成上の課題が挙げられる。政策的課題とは、リスクマネジメント活動に必要なコストが医療政策上全く手当てがなされていないことである。法制上の課題とは、医療事故をめぐる法制度に不明確な点が多く、医療現場がとまどっていることである。そして、医師養成上の課題とは、研修医の身分が保障されておらず、またリスクマネジメントが医師養成カリキュラムに導入されていないことである。リスクマネジメントを定着させるためには、このような課題を解決することが肝要であるが、医療の質の保証はそもそも医療そのものに内在化された目標であり、リスクマネジメントを医療の質の保証あるいは医療監査の一環として位置付けることが必要である。
- 2002-09-17
論文 | ランダム
- 阪神・淡路大震災復興に向けての緊急提言
- 世帯における利用特性からみた自動車の分類に関する一考察--複数保有時代における利用状況の適切な把握のために (1994年度〔日本都市計画学会〕学術研究論文集)
- 東京都市圏の将来展望(東京 : 住める都市への条件)
- 広域幹線道路整備が都市圏の交通環境に及ぼす影響
- 再開発地区計画と都市交通施設整備をとりまく諸課題 (再開発地区計画)