ニホンウズラにおける肺及び気嚢の肉眼解剖学的特徴(解剖学)
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概要
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本研究では,ニホンウズラの肺及び気嚢の形態学的特徴を明らかにしようと試みた.10羽のウズラを2つのグループに分けた.5羽のウズラの気管にはラテックスを,残り5羽の気管にはメチルメタクリレート樹脂を注入し,気管と気嚢を満たした.ラテックス注入個体は,2ヶ月間,10%ホルマリン溶液中に保存した.メチルメタクリレート樹脂注入個体は,30%水酸化カリウム中で,40℃2日間,軟部組織を融解させた.肺は胸郭背側に位置し,胸椎及び肋骨に近接していた.第3肋骨と第6肋骨の間に位置する腹縁は,背縁より短かった.頚気嚢,鎖骨気嚢,前胸気嚢,後胸気嚢及び腹気嚢が同定された.これらの気嚢は,第3,第4,及び第5外腹側気管支ならびに第4内外側気管支と結合していた.頚気嚢は,頸椎及び胸椎の左側部及び右側部に位置しており,それらと腹内側において明瞭な連絡を持っていた.しかしながら,本研究では,頚気嚢の通気は全頸椎に確認されたのみであった.上腕骨は非通気骨であった.気孔が欠如していた胸骨も通気されていなかった.前胸気嚢は,第1,第2,及び第4内腹側気管支と結合していたが,通気のための憩室は持っていなかった.前胸気嚢は,第4内腹側気管支及び第1,第2外腹側気管支から空気を受け取っていた.左及び右腹気嚢は,傍内側に大腿憩室を形成していた.しかし,この憩室は大腿骨には侵入していなかった.
- 2006-09-25
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