スィート・コーンの胚,胚乳の糖及びデンプン含量の収穫後における変化
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概要
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1)ハニーバンタム種を用い,収穫後での甘味低下を検討した。やはり,収穫後24時間でさえ糖含量が低下した。糖はシュクロース,グルコース及びフラクトースであったが,含量低下の主体はシュクロースであった。2)胚並びに胚乳でデンプンの消長には,器官による違いがあった。総デンプン含量は胚,胚乳とも収穫後24時間で明らかに低下し,その主体はPCA分画であった。胚ではPCA分画の低下はあるものの,その低下率は小さく,一方,胚乳ではPCA分画,温水分画の低下が著しかった。3)糖並びに各デンプン分画の収穫後の含量変化から,胚は生理活性を収穫後でも維持し,胚乳でのデンプン分解を制御しているようであった。種実の糖ならびにデンプンの含有量の大部分は胚乳にあるが,その消長に胚が関与している。そのため,胚の完熟度がスィートコーンの甘味低下に著しく影響していると考えられる。
- 島根県立大学短期大学部の論文
- 1988-03-30
著者
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