騒音の知的活動に及ぼす影響について
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概要
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1.現実の街路騒音を実験室で再現して,各音圧レベルの騒音環境下で実施されたテストにより,知的機能低下の状況を,具体的,分析的に検討して,騒音の知的活動に与える影響について解明した。2.実験の結果,短時間の比較的低いレベルの騒音(平均63フォン)刺激でも,論理的思考,記憶の各因子に対しては明確な影響が認められ,その妨害の状況がテスト結果として現れた。3.騒音レベルが聴感上約2倍(平均73フォン)に上昇すると,これらの因子ではさらに大きい妨害がみられ,テスト結果に一層の低下が認められた。4.言語の因子では,63フォンの騒音環境の場合と常態の場合との間には,有意の差を見出すことができなかったが,73フォンに上昇すると,常態との間ならびに63フォンとの間にそれぞれ有意差が現れ,騒音による知的機能妨害の状況が明らかになった。5.空間関係知覚ならびに数的能力の各因子では,これらのいずれの騒音環境下においても影響は認められなかった。
- 島根県立大学短期大学部の論文
- 1975-03-28
著者
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