本州中部南方沖から採集されたダイオウイカ属の一種の幼稚仔について
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概要
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本州南方沖よりダイオウイカ属の一種Architeuthis sp.の幼体が採集された。この個体は外套背長18 mmで, 全背面を赤色の大型色素胞に, 外部ほぼ全面を銀白色の組織によって覆われていた。外套膜は細長く, 後端に亜三角形の短い鰭を有し, 頭部は大きく, 太短い腕と弱い触腕を備える。既存の報告としてはタスマン海近海で採集された外套背長10 mmの稚仔と東部太平洋および大西洋から採集された50 mm前後の幼体2個体の報告があるが, タスマン海の標本についてはその同定が疑問視される。東部太平洋および大西洋から採集された個体に比べ, 今回の個体は腕が短い点が特徴的であるが, これが種による差なのか, 成長に伴う変化に大きく依存しているのか, 現段階では不明である。
- 日本貝類学会の論文
- 1998-10-31
著者
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