小笠原諸島におけるアフリカマイマイ Achatina fulica (Ferussac) の卵サイズの変異
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概要
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小笠原諸島父島において, アフリカマイマイの一腹卵数と卵サイズの変異を調査した。その結果, 一腹卵数は, 最小で13個, 最大で137個と非常に変異がみられた。本種は最大で1000個以上の卵を1回で産卵することが知られており, 小笠原では一腹卵数は少ないことが判った。また, 一腹の平均卵体積は, 最小で35mm^3, 最大で85mm^3と2倍以上の違いがみられた。いずれの変異も, 季節や採集地間では有意な差がみられなかった。一腹卵数と平均卵体積は殻の大きさと正の相関関係が認められた。若齢個体は, 一腹卵数と平均卵体積が, 令の進んだ個体よりも小さい傾向にあった。アフリカマイマイは他の有肺類に比して, 一腹卵数と平均卵体積を調節する能力が大きいことが判った。
- 日本貝類学会の論文
- 1992-12-31
著者
-
宮下 和喜
農技研
-
冨山 清升
東京都立大理生物
-
冨山 清升
鹿児島大学理工学研究科地球環境科学専攻
-
宮下 和喜
東京都立大学
-
宮下 和喜
農林水産省農業技術研究所
-
宮下 和喜
東京都立大学理学部生物学教室
-
宮下 和喜
National Institute Of Agricultural Sciences Nishigahara Kita-ku Tokyo 114 Japan
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