ブドウの芽の高温による休眠打破時のACCとグルタチオンの役割
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概要
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ブドウの芽の休眠打破機構を明らかにするために,高温処理(45℃の温湯に4時間浸漬)による休眠打破過程でのアミノシクロプロパン-1-カルポン酸(ACC)およびグルタチオンの変化,ならびにグルタチオン処理による休眠打破効果について調査した.1.'デラウェア'枝中のACC含量およびエチレン生成量は,高温処理区では処理直後から処理後21日まで対照区を上回っていたが,萌芽後はどちらの値も減少し,対照区を下回った.2.高温処理区および対照区のグルタチオン含量は,処理後3日まで大きな差は認められなかったが,高温処理区の還元型グルタチオン(GSH)含量は処理後3日以降常に対照区よりも高い値を示した.また,高温処理区の酸化型グルタチオン(GSSG)含量は,調査期間中常に対照区よりも低い値で推移した.3.休眠枝にグルタチオン塗布処理を行うと,GSHは明らかに休眠打破効果が認められたが,GSSGでは萌芽率の低下が見られ,休眠打破は抑制された.以上の結果,ブドウの芽の休眠打破には,グルタチオンが酸化型(GSSG)から還元型(GSH)に変化することが重要な役割を担っており,エチレン生成経路で同時に生成されたシアンがGSSGからGSHへの変化を促進するのではないかと推察した.
- 園芸学会の論文
- 1998-11-15
著者
-
尾形 凡生
大阪府立大農学部
-
堀内 昭作
大阪府立大農学部
-
塩崎 修志
大阪府立大学農学部
-
望岡 亮介
大阪府立大学農学部
-
東部 光伸
大阪府立大学農学部
-
黒岡 浩
大阪府立大学農学部
-
塩崎 修志
大阪府立大学大学院農学生命科学研究科
-
望岡 亮介
大阪府立大農
-
堀内 昭作
大阪府立大学大学院農学生命科学研究科
-
塩崎 修志
大阪府大
-
尾形 凡生
大阪府立大学大学院農学生命科学研究科:(現)高知大学農学部
-
黒岡 浩
大阪府立大学大学院農学生命科学研究科
-
黒岡 浩
大阪府立大学農学生命科学研究所
-
塩崎 修志
大阪府立大学大学院生命環境科学研究科
-
堀内 昭作
大阪府立大学
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