日本海から採集された Solariella 属の一新亜種
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概要
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日本海区水産研究所伊藤勝千代技官が採集された貝類を調査中, Solariellaに属する一種が発見された。一般的な特徴は筆者の一人により嘗って記載されたオヨギシタダミSolariella nektonica OKUTANIにほぼ一致するが下に掲げるような特徴の相異から同種の新亜種と認め, 伊藤氏にちなみ, S. nektonica tajimensis, n. subsp.イトウシタダミ(新亜種新称)と名付けた。オヨギシタダミと異る点は : (1) 上面の彫刻はオヨギシタダミは7本或いはそれ以上の強い螺条を廻らし, 特に縫合に近いものは放射状彫刻と交り断ち切られ顆粒列状となっている。これに比しイトウシタダミでは螺条の数は少なく上面に広い間隔をもち, 螺条は放射状彫刻を跨ぎ, これにより断ち切られることはない。(2) 底面はイトウシタダミでは周辺近くにかすかな螺状彫刻があるほか, 臍孔周縁に褶状放射線がある以外平滑であるが, オヨギシタダミでは顕著な螺条が数多く走りむしろ粗造な感を与える。
- 日本貝類学会の論文
- 1968-01-31
日本貝類学会 | 論文
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