カタクリ群落の保全管理における鹿防護柵の設置と落葉除去の影響
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概要
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1970年代にはカタクリが群生していたが,試験の開始時には著しく個体数が減少していた兵庫県佐用郡南光町船越山のコナラ二次林において,鹿防護柵の設置と落葉の除去を行った.その結果,鹿防護柵の設置区は対照区に比べ,個体数の増加と葉長の成長が上回った.また鹿防護柵の設置前は開花個体が全くみられなかったが,設置3年目以降は,開花個体が年々増加する傾向がみられた.以上のことから,ニホンジカの採食によって衰退傾向にあるカタクリ群落では,鹿防護柵の設置によって,群落を保全できる可能性が示唆された.
- 日本生態学会の論文
- 2005-12-25
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