体育授業における教師の実践的力量の向上に資する事例研究 : ハンドボール競技で生じる子どものつまずきの類型を手がかりとして
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概要
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本研究では,A工業高等専門学校の非常勤講師(体育)であるK教師を対象に,ハンドボールの授業を一単元(5時間:1時間90分授業)に渡って実施してもらい,その間に生起した「出来事」に対する気づきを記述してもらうことで,まずはハンドボールで生じる子どものつまずきの類型を押さえることを目的とした.その結果,(1)ハンドボールを授業で行なう際の技能特性は,「ゴール前の攻撃を工夫し,ディフェンスやキーパーとのズレを創り,シュートをする」に触れさせるような授業展開が必要であるものと考えられた.そして,この技能特性に触れさせるような指導案を作成し,授業実践した結果,ハンドボールで生じる子どものつまずきの類型として,「技術的なつまずき」「精神的なつまずき」「社会的なつまずき」の3つあることが認められ,とりわけシュートとパスに関するつまずきに対する手だてを数多く有しておく必要があるものと考えられた.
- 2006-05-20