歯周疾患患者の歯周治療による咀嚼能力の変化に関する研究
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概要
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本研究は歯周治療による咀嚼能力の変化の実態を明らかにすることを目的として行った。咀嚼能力の評価は咬合面積,平均圧力,および咬合力を用いた。これらの咀嚼能力の測定はデンタルプレスケール^[○!R](富士写真フィルム株式会社,東京)を用いて1歯単位で検索した。まず初期治療による咀嚼能力の変化については,歯周疾患患者9名の75歯を対象た初期治療前後の変化を検索した。そして,歯周外科手術による咀嚼能力の変化については,フラップ手術施行患者20名の42歯を対象に変化率の経時的変動を検索した。その結果は以下の通りであった。初期治療により咬合面積は7.7%,咬合力は5.6%の増加が認められ,平均圧力は1.6%の減少が認められた。フラップ手術により術後1週では咬合面積は44.1%,咬合力は42.1%の減少が認められ,平均圧力は11.1%の増加が認められた。そして,術後3カ月で術前と同等まで回復し,術後6カ月で咬合面積と咬合力はおよそ10%の増加が認められた。すなわち,歯周組織の状態によって咀嚼能力が変化することが示唆された。
- 特定非営利活動法人日本歯周病学会の論文
- 1998-03-28
著者
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