選択的細胞誘導下での種々な処理根面に対する新付着に関する研究
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概要
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GTR法による選択的細胞誘導下での種々な根面性状に対する付着様式を超微構造学的に検討した。実験には,人工的歯周炎を惹起させたサルの上下顎左右側中切歯,側切歯および犬歯に歯肉剥離掻爬手術を施した。そして,各歯の露出根面に対し,1)ルートプレーニング,2)ルートプレーニング後クエン酸塗布3)セメント質一層掻爬,4)セメント質一層掻爬後クエン酸塗布のいずれかの根面処理をサル1頭ずつに行った。そして,上下顎左側中切歯,側切歯および犬歯の処理根面と歯肉弁間には,Millipore^[○!R]フィルターを挿入し,実験群とした。一方,上下顎反対側中切歯,側切歯および犬歯の根面と歯肉弁間には,フィルターの挿入を行わず,対照群とした。観察期間は1, 2, 4および8過とした。その結果,各根面性状において,実験群と対照群は同様の付着様式を示した。すなわち,掻爬象牙質根面では,セメント質形成を示す新生線維の密な集積がみられた。これに対し,掻爬セメント質根面では,新生線維が根面に垂直に進入する線維性付着がみられた。そして脱灰掻爬象牙質根面ならびに脱灰掻爬セメント質根面では,新旧線維の嵌合がみられた。以上のことから,GTR応用の如何に関わらず,付着様式は根面性状によって決定されることを示唆した。
- 特定非営利活動法人日本歯周病学会の論文
- 1991-12-28
著者
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