無菌および普通飼育ラットの実験的歯周炎における歯周組織内への細菌侵入に関する病理組織学的研究
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概要
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ラット実験的歯周炎にて歯周組織内への細菌侵入状況を調べた。無菌飼育(GF)ラットと普通飼育(CV)ラットを用い,ゴム輪による機械的刺激を歯周組織に与え,P. gingivalisを投与し,細菌侵入と炎症反応を病理組織学的に観察した。その結果,1)潰瘍形成と多形核白血球(PMN)の集積が認められたCV-ゴム輪挿入群では歯周ポケット潰瘍面直下のPMN層に細菌が認められ,PMNは多数の細菌を貪食し,深部では細菌侵入は認められなかった。2)CV-ゴム輪非挿入群では細菌侵入は認められなかった。3)GF群ではゴム輪挿入の有無にかかわらず細菌侵入は認められなかった。4)本実験では,組織内細菌は上皮の断裂部位付近のみに認められ,集積したPMNによる貪食のために深部組織への侵入は阻止されていることが推測された。
- 特定非営利活動法人日本歯周病学会の論文
- 1991-12-28
著者
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