歯肉溝滲出液のProtein Mapping : ミクロ多検体2次元電気泳動法の臨床への応用
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概要
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歯肉溝滲出液中のタンパク質の分析は歯周組織の病態変化を客観的に捉えるために,臨床上極めて価値あることと思われる。本研究では真鍋らの2次元電気泳動法がその分析に応用可能であるか否かを検討した。さらに,本法を臨床的に分類した歯周病患者の歯肉溝滲出液や全唾液ならびに血清の分析に応用すると共に滲出液成分の由来を知るためwestern-blot法を用いて,抗ヒト全血清,抗ヒト全唾液および抗ヒトS-IgAに対する反応性を検討した。その結果,渉出液中のタンパク質の多くが血清由来で歯周疾患の存在により増加する傾向が示された。IgA付近には由来の不明な滲出液に特有と思われる,線状の分画が示された。また,遊離Hbは病態群で,Hp-Hb complexは全ての症例で高頻度に認められた。さらに,病態群の滲出液中に抗ヒトS-IgAに対する反応が高い頻度で認められたことから局所免疫応答の関与が示唆された。
- 特定非営利活動法人日本歯周病学会の論文
- 1991-06-28
著者
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