半調理加工冷凍食品の揚げ物に関する研究(第I報)
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概要
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以上の実験から次のことをまとめた。1、鯨肉の竜田揚のように水分や調味料、揚げ種から溶出するドリップなど油層への浸出液が多い場合は、酸価をはじめ揚油の性状の変化が著るしく不安定で油の劣化が早い。2、揚げ回数の増加にともない、揚油の色調の変化が大きい揚げ物(例、チキンボール)は、揚げ色により仕上げを判定するのは、噂好、衛生面から好ましくないことが多い。中心部が未加熱状態にをらないよう注意が必要である。3、コロッケを低温で揚げた場合、内部の具が溶け出しパンク現象をおこしたが、揚げる際種類による適温を考慮する必要がある。一般に衣揚の場合は160〜180℃でよいが、澱粉や調味料を付着させた揚げ物(例、鯨肉の竜田揚)はやゝ低温の方が好ましい。4、揚げ物の内部温度の上昇傾向は揚げ物の種類、衣の有無で相違があり解凍速度も異をる。ハンバーグカツのように衣の層の厚い上に形がやゝ厚目のものは、フライ初期の内部温度の上昇が緩慢であるが、全体的に均一な解凍がみられる。5、揚油に揚げ物を投入すると、蒸発する水分のため一時油温は低下する。この回復は劣化した油の方が緩慢なため、揚げ回数の増加につれ内部温度の上昇傾向がやゝ遅れる。油の劣化がすゝむにつれ、一度に投入する量を減らしたり、さし油などにより内部温度の上昇速度を早める工夫が必要である。6、家庭および集団給食場における揚油の利用は、劣化の目立つものを最後にまわし、油の合理的使用法からみた献立計画や調理手順の工夫が望まれることを改めて認識する。なお本報の概要は、昭和50年度日本家政学会総会において発表した。
- 1978-03-30
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