イギリスのアボリショニズムとシエラ・レオネ植民地 (小森瞭一教授古稀記念論文集)
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概要
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シエラ・レオネ植民地は、イギリスの奴隷貿易・奴隷制廃止運動が行なわれている時期に西アフリカにおける自由管区として創設された。クラパム派のアボリショニストはシエラ・レオネ入植計画を支援し、かつ、推進した。在英黒人やノヴァ・スコシアの黒人、ジャマイカのマルーン出身の人々のようなさまざまな黒人がそこに運ばれてきた。彼らは、食糧不足や熱病にもかかわらずそれぞれのコミュニティを形成した。1807年の奴隷貿易禁止法以降、非合法貿易の犠牲になった多くのアフリカ人がシエラ・レオネで解放された。そのほとんどはシエラ・レオネに留まったが、一部は1840年代になると年季奉公人労働者として英領西インドに運ばれた。Sierra Leone colony in West Africa was founded in the era of British abolitionism as a Province of Freedom. Abolitionists of Clapham Sect supported and promoted the Project of Sierra Leone Settlement. Various black people such as blacks in England, Nova Scotia, and Maroons in Jamaica were transported there. They formed each Community against a shortage of provisions and a fever. After An Act of the Abolition of the Slave Trade in 1807, many Africans who were the victims of the illegal trades, were emancipated in Sierra Leone. Most of them settled there, but some of them were transported into the British West Indies as indentured labourers in 1840s.
著者
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