筋緊張性ジストロフィー症の組織化学的検討
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概要
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筋緊張性ジストロフィー症13例の生検筋を組織化学的に検討した。筋線維は生理学的,生化学的に三種類あることが知られているが,これまで組織化学的に三種類の分別が容易でなかった。今回は,Type II 線維のSubtypeを組織化学的により明確にするため,ATPaseとNADHの二重染色法を用い,Type I, IIA, IIBを分別し,タイプ別筋径異常と比率異常について検討した。タイプ別筋径異常については,8例でType I 萎縮が認められ,これが本症における共通の所見と考えられた。しかし従来から本症の特徴的所見とされていたTpye I 萎縮Type II 肥大は13例中1例にしか認められず,他の種々の筋径異常が存在することが明らかとなった。タイプ別比率異常については,これまで本症にはType IIB deficiencyが報告されているが,今回の検討では,これは認められず,1例にType IIA deficiencyが認められた。
- 北里大学の論文
- 1981-12-31
著者
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