左室拡張期循環動態とその支配因子について
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概要
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心エコー図からえられる左室拡張期機能が心機能を支配する各種パラメーターによってどのように影響されるかを検討し,次にIHD, CCMおよびHCMでその異常度を調べた。IRTは後負荷(LVSP)の上昇により延長し,前負荷(LVEDP)の上昇とstiffness indexおよびkの増加により短縮した。しかしながら支配因子に無関係にIHDにおいてIRTの延長が認められた。充えい早期機能はsegmental early relaxation phenomenonをさけるために,僧帽弁前尖機能だけから求めた。このさい,これはOVよりもDDRによって良く表現された。充えい後期機能は僧帽弁前尖および左室径の変化より求めた。充えい早期および後期機能はすべて左室stiffnessに,時に前負荷や左室流入量に影響され,また,しばしば後負荷,mVCFの干渉を受けた。疾患別にみると,HCMでは充えい早期および後期機能が,IHDではIRTと充えい後期機能が,さらにCCMでは充えい後期機能がそれぞれ障害された。
- 北里大学の論文
- 1980-12-31