ヒト羊膜細胞のインターフェロン産生能
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概要
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インターフェロン(以下IFと略)は,IFを産生した動物と同種類の動物または細胞においてのみ,ウイルス増殖抑制力を始めとする諸生物活性を発現する。従って臨床用のIFはヒト細胞で産生させる必要があるが,ヒト上皮細胞のIF産生能はあまり検討されていない。そこで,上皮細胞としての半膜のIF産生能について検討し,次のような結果を得た。(1)羊膜片にNDVウイルスを接種しIFを誘発させると,培養24時間後は2,400〜2,800単位,48時間後は22,000〜26,000単位のIFが産生された。(2)培養液にACTHを1国際単位/ml加えると,24時間後は7,200単位,48時間後は64,800単位,また別にカフェインを20μg/ml添加すると,24時間後64,800単位,48時間後2,400単位のIFが産生された。以上のことより,羊膜は高力価のIFを産出しうる細胞集団であり,将来羊膜を用いて臨床用IFの大量生産が可能であると考えられる。
- 北里大学の論文
- 1980-10-31
著者
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