診断用放射線被曝線量測定の意義
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概要
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診断用X線装置と撮影法については最近, 目覚しい技術的発展が見られる。技術的発展がどのように被曝線量の低減化に寄与しているか検証するために, 広島と長崎の1991年以前の診療用放射線被曝線量推定値を最近報告されている推定値と比較した。比較は主にCT検査と一般撮影について行った。最近の全国的な調査・研究で報告された被曝線量平均値は類似の検査における1991年以前の広島・長崎における推定値とほぼ同じであった。そのことは, 最近の技術的発展が被曝線量の低減化の実現に結びついていないことを示唆していると思われる。全ての施設で診療用被曝線量を最新の技術で可能な必要最小限な量にまで下げるには, 診療用放射線の危険性について広く理解されること, そして診療放射線技師による定期的な被曝線量測定と公表が多くの施設で行われることが必要である。
- 県立広島大学の論文
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