Jane Austen の英語における分詞
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概要
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19世紀初頭の Jane Austen の全小説6作品に見られる分詞を調査し、知覚動詞 notice が目的格補語として分詞を従える最も早い例が見られること、逆に今日ではあまり用いられなくなった使役動詞の make が現在分詞を目的格輔語とする構文が残っていること、初期近代英語では一般的であったが19世紀初めには古風となった、主文の主語と分詞構文との間にコンマのない例がしばしば見られること、アイルランド英語以外では今日稀な and に導かれる独立分詞構文が見られること、17、18世紀には用いられたが今日では廃れてしまった関係代名詞を意味上の主語とする独立分詞構文が見られること、等を明らかにした。また19世紀後半より規範文法家によって批判されるようになったとされる懸垂分詞構文が Austen では珍しくはないが、そのほとんどが意味上の主語が前後にあるもの、慣用法として確立したもの、前置詞あるいは接続詞化したものであり、今日でも時折見られる類のものであることを指摘した。
- 2004-01-31
著者
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