迂言的do/haveを伴う英語倒置文における韻律変化
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概要
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英語の発話に於いて、ある語彙が文の中位から文頭へ倒置されると、その継続時間は、伸長した。また、文から迂言的do/have・倒置語・ポーズを除いた部分は、文末よりも文頭で、そして文の後半よりも文の前半で、短縮された。この結果はつまり、情報の価値の優位性は、文の中位、文頭、文末の順に大きくなることを、音の長さというひとつの韻律素性から、裏付ける一因となった。倒置が起きる前後の、卓立を付与された音節の変化からも、文の中位に対して文末における情報の価値の優位性が立証された。ピッチの変化が卓立を生み出す大きな要因になっていることが示唆され、文頭へ転置された副詞の基本周波数パタンは多様になることが例証された。また、文の常位/倒置に関係なく、複文に於いて両節間に吸気なしのポーズが入った場合、先行節に比べて後続節の音圧レベルが低下するが、吸気を伴った場合は、両節に、ほぼ同等の音圧レベルが付与されることが判明した。
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