テストに伴う症状,テスト不安,不安,学業成績および知能の関係(第1部)
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概要
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中学1年生および3年生男女生徒各100名計400名について,中間テスト前7日間,テスト期間(3日間)およびテスト後7日間に,毎日,自覚される症状,テスト不安,不安,標準学力,中間テスト成績および知能について調べ,これらの関係を分析し,検討した。その結果1.症状とテスト不安,学習不安(GATのA),および不安との間に,1年女子以外,高い正の相関関係がみられ,そして,症状は,1年より3年に多く,1年,3年とも女子より男子に多くみられた。症状と学業成績との間に,1年女子のみ負の相関関係があった。症状と知能との間には,何も見出せなかった。特に症状の多い生徒についてみると,1年女子では学業成績,知能とも平均より低く,3年男子では逆に高かった。2.テスト不安と学習不安は同じような傾向があった。すなわち,1年,3年とも,男子より女子が高く,そして男子は1年がやや高く,女子は3年が高かった。両不安の相関はきわめて高く,そして,学業成績や知能の関係は,3年男子にみられなかった以外,負の相関関係があった。テスト不安と成就値との相関関係は,高知能の1年男子と3年女子に負の相関があった。3.不安はテスト不安と高い正の相関関係があった。しかし,不安はテスト不安や学習不安と異なって,1年女子以外,学業成績や知能となんら関係がなかった。以上の結果から,症状はテストに対する不安や一般的不安に基づいているものであるが,さらに,それにテストの準備による疲労が加わったものであると考えられる。テスト不安は,不安と密接な関係があり,高知能のある生徒達に,学業に妨害的に働くのか,あるいは,じゅうぶんな成績があげられないために不安が高くなるのかなどのことが考えられる。
- 1968-06-30
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