日本文化としての庭園
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概要
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一, 作庭は綜合藝術である。<BR>二, 日本の庭園は日本文化の中でも, 往古, 最も早く大陸丈化の影響から離脱して, 日本的性格を備へたものの一つである。<BR>三, 鎌倉時代に盛になつた禪宗の影響が, 室町時代に入つて庭園に現はれて來て, 途に「枯山水」又は是と同主旨なる一種獨特の庭園を生むに至った。<BR>四, 檜畫・音樂・陶工・其の他我が國土に於て日本的發展を遂げた藝術には, 何れにも共通なる理念が存する。此の理念はまた, 日本作庭の理念にも通するものである。而して, 此の理念が具盤化されたものが所謂「枯淡」となるのである。<BR>五, 日本の武道の精神も亦, 前記理念と相通するものがある。<BR>六, 日本獨特と言はるる茶道の精神も亦, 同様なる理念に立脚するものと考へられる。「枯淡」と「佗」とは同じ源から發した流である。
- 1943-06-30
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