Dynamic MRI によるアキレス腱修復過程の血行動態評価

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臨床例における断裂アキレス腱修復過程の経時的変化を dynamic MRI を用いて評価した。Dynamic MRI から得られる時間一輝度曲線にγ-fitting による smoothing 処理を行い, そこから得られるパラメーターの定量評価を行った。加えて, 家兎を用いてアキレス腱断裂モデルを作成し, 経時的に microangiography 及び光顕での組織学的観察を行い, 血行動態の経時的変化の意義を推察した。臨床例における dynamic MRI の時間-輝度曲線は術後4〜8週で, 漸増-漸減型からやや急峻な漸増-漸減型へと変化し術後はぼ12週で急峻な急増-急減型となりその後分類不能型( 正常型) へと移行する傾向を示した。定量評価でのパラメーターの2次回帰関数のピークは術後13〜14週頃であった。家兎実験では, 断裂後4週までは新生血管の増生を認めるが静脈還流が不十分な状態であり, 臨床例での術後4〜8週頃に相当すると考えられた。断裂後8週にかけて毛細血管の減少と小血管の線維方向への整列が起こり断裂後10週でピークを迎え, この時期が臨床例での術後13〜14週頃と考えられた。この時期には膠原線維の長軸方向への整列が認められ腱組織の形態が整っていると推察された。臨床例での腱修復は術後約12〜14週で起こり, この間の修復過程の定量的評価が dynamic MRI によって可能であると考えられた。
神戸大学の論文
2000-12-20

Dynamic MRI によるアキレス腱修復過程の血行動態評価

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