牧草害虫の生態に関する研究 : I マメ科牧草畑におけるウリハムシモドキとホタルハムシの生息密度の季節的消長
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概要
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ウリハムシモドキLuperodes menetriesi Faderman及びホタルハムシMonolepta dichroa Haroldは共にクローバーを食害する重要な害虫である。筆者は明治大学農学部付属富士吉田農場において,1960,1963,1964の3ヵ年間,この2種の成虫についての発生消長並びに若干種のマメ科牧草における生息密度の季節的消長について調査した。その結果ウリハムシモドキの成虫は7月上旬に発生し9月下旬まで出現生息する。また成虫の出現最盛期は7月中旬である。ホタルハムシの成虫は7月上旬に発生するが,その出現最盛期は8月上旬から中旬にかけてみられる。これら2種の成虫の生息密度の季節的消長を若干種のマメ科牧草について調査した結果では,いずれも各牧草間でかなりの相違がみられた。また年次的にこれらの結果を比較してみると,1960年及び1963年にくらべて1964年の場合,ウリハムシモドキはまったく発生しなかったが,ホタルハムシは発生時期並びに発生の最盛期におくれが目立ち,発生個体数も少なかった。これらのことは各年の,特に春季の降雨量の多少と関係があるように思われるが結論ずけることはできなかった。
- 明治大学の論文
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