電力系統の固定費回収を考慮した送電容量の最適基準 : わが国の串型連系系統へのインプリケーション(<特集>経済法・経済規制と産業組織)
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概要
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本稿では,ノーダル料金の適用下で,電力系統の固定費を回収しながら,設備形成を極力効率的に進めるための規制ルールを導出する.それは,混雑レントにより送電線の固定費を回収しつつ,長期社会余剰を極力大きくする送電容量の最適基準である.このルールに従えば,ループ系統では,混雑料金変化の効果と潮流変化を通じた外部不経済効果の差に応じて,送電容量を調整するのがよい.一方,ラディアル系統では,上記の外部効果が存在しないため,固有かつシンプルなルールが成立する.すなわち,混雑料金についての規模の弾力性に基づいて,送電容量を調整すればよい.特に,わが国の串型連系系統は典型的なラディアル系統であるため,本稿で導出する固有かつシンプルなルールを,直接応用することが可能である.
- 2005-03-10
著者
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