社会的性格とスポーツ
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
行動は哲学に支えられており, スポーツは人間に働きかけて人間および社会を変革する。ここで「変革」という場合, それはスポーツの社会的機能を指しており, 正機能と逆機能を含んでいる。すなわち, スポーツは人間に働きかけて良くも悪くも人間および社会を変革し得るのである。スポーツの社会的機能の一つの領域が, 社会的性格に及ぼす問題である。本稿では, 社会的性格に及ぼすスポーツの機能を実証的に研究する際の理論的背景を論じた。その際, スポーツ (集団) に参加することによって, 成員の基本的パーソナリティがどのように影響されるか, が問題となる。この点に関してスポーツマン的行動が, 文化や集団の影響および社会心理学的な領域の側面から考察の対象となる。こうした観点から, 次の諸点が明らかにきれた。(1) スポーツマン的行動の社会学的側面を全体的に把握しようとする場合, 行動に働く社会学的要因に注意を払うべきである。(2) スポーツ集団の社会的性格は, 個々の成員のパーソナリティの総和ではなく. 集団の機能との関係で考察の対象ときれければならない。(3) スポーツ集団の社会的性格の構造と機能について, 構造の構成要素および種々の次元での機能を相互補完的にとらえること。(4) スポーツ集団の社会的性格の形成と変容は, スポーツ集団の課題遂行機能と集団維持機能の遂行と直接関係しており, とくに後者からのアプローチが主題となる。(5) スポーツ集団の社会的性格の測定は, 集団維持機能と集団の基本的パーソナリティに向けられる。
- 1975-12-20
論文 | ランダム
- プレキャストブロックによる耐震補強工法
- 3.青年期抑うつ反応の予防に関する1考察 : 自己没入傾向が高い抑うつ者の認知に関する研究(一般演題,第43回日本心身医学会近畿地方会演題抄録)
- PB091 教育の質的差異における宗教性と死生観の関係
- PA081 青年期抑うつ者の認知過程に関する研究 : 自己注目状態を変数として
- 101 顆粒膜細胞内リン脂質代謝系の細胞増殖に及ぼす影響