膝関節の伸展・屈曲運動時の血中カテコールアミンの変動

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下腿と大腿の膝関節運動の方向性をとりあげ,伸展運動と屈曲運動の生体負担を生化学的に比較考察した.従来の神経・筋機能や酸素摂取量の変動以上にカテコールアミンの変動は大きく,運動方向パターンの是非が検討できた.以下に実験結果をまとめた.1)屈曲運動以上に伸展運動時にアドレナリンの増加傾向が大きく,後者の場合が生体負担とストレス刺激が大きいことがわかった.そして伸展運動終了後の回復期においても安静値への回復は遅く,伸展運動の生体負担増を示した.2)ノルアドレナリンの変動は伸展と屈曲運動において差は見られず,一定の変動傾向はアドレナノンと反対であった.3)膝関節運動によるドーパミンの変動は一定の傾向を示さず,個人差が大きかった.4)血糖値は伸展運動で増加傾向を,屈曲運動では減少傾向を示し,前者の生体負担増を示した.5)伸展運動で尿中pH値が5.53,屈曲運動で6.58を示し,伸展運動によってより酸性化し,より強い運動であった.しかし心拍数やヘモグロビン濃度の変動は両運動間において差はなかった.6)一定強度の運動であっても,伸展と屈曲の運動方向が異なると,生化学的な物質の遊離状態は異なり,特に副腎髄質の内分泌系の活性炭と負担度は異なることがわかった.
早稲田大学の論文
1989-03-25

膝関節の伸展・屈曲運動時の血中カテコールアミンの変動

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