***の骨量維持と生活様式についての研究
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概要
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【目的】近年の研究では、若年時の骨量増加が骨粗鬆症の予防に大切であり、若年者に対する啓蒙活動の重要性が指摘されてきている。ところが、ダイエットや偏食、運動不足による若年女性の骨密度の低下が憂慮されてきている。今回われわれは、若年女性の骨粗鬆症に対する認識を高めることを目的として、女子学生を対象に、骨量と身体の状況、運動習慣、食生活との関連性を調査した。【方法】対象は18歳から22歳までの青森県立保健大学在学中の女子学生457名であった。骨量測定には超音波骨量測定装置 Achilles を用いて、右踵骨に対して同一検者が測定を行った。同時にアンケート調査を行い、質問紙の調査事項に欠損値のなかった423名について、出生時の状況、歯の健康、骨折の既往、成長期と現在の身体状況、食生活、運動習慣との関連性についての調査を行った。骨量測定検査と血液検査をともに行った1年生118名について、貧血の有無と骨量との関係も調査した。【結果】各年齢での Stiffness の平均値は18歳が最も高く、年齢が進むにつれて徐々に低下していった。体重、BMIと Stiffness には相関は弱いが有意の関係が認められた (体重と Stiffness : r=0.23、p<0.01、BMIと Stiffness : r=0.19、p<0.01)。Stiffness とヘモグロビン量については有意の相関関係は認められなかった。アンケート項目の統計学的検討にて有意の関係が認められたのは、幼児期の活発度 (p<0.01) 成長期の牛乳の摂取 (p<0.01)、小中学校での運動経験 (p<0.01)、高校時代の運動経験 (p<0.01) 初経の時期 (p<0.01) の5項目であった。大学在学中の生活習慣、運動量と程度については有意差を認めた項目はなかった。【考察】骨量は18歳で最も高く、年齢が進むごとに低下していったが、運動不足、日常生活の不摂生、ダイエットなどが加わると、大学在学中にかなりの骨量低下が起こることが予想される。これを最小限に抑えるためには、骨粗鬆症に対する十分な認識と予防意識を持たせることが重要である。
- 青森県立保健大学の論文
- 2004-03-31
著者
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