国際理解教育のための生徒の認識について(I.教育科学系)
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概要
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国際理解の授業では文化比較が多く行われてきたが,対象となる文化についての知識や関心が深まらないままに行われるものもある。多文化理解を進める上では,形の上での比較でなく,人と社会のあり方,心や生き方を探求するアプローチも大切であり,民俗への視点も重要である。また指導者である教師は,授業の取組の方法が異国趣味的な偏りがないか,ステレオタイプ化されたイメージにとどまっていないかに注意しなければならない。その上で人が所属する社会に共有されるものとして文化を捉え,何を学習すべきかを改めて考え直してみることが必要である。本稿はそのような生活様式の総体としての文化を意識し,学習者の生活に根付く身近な文化の一つとして,年中行事を例に,それらについての知識や伝承の実態を調査した。またこれを基に,多文化理解のための視点を育てるような授業の展開について考察するものである。
- 千葉大学の論文
- 2005-02-28