雲仙・普賢岳噴火災害の被災者に見られた福祉的援助ニーズの検討 : 深江町丁諏訪名地区の調査を通して(社会福祉研究分野)
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
噴火災害後12・13年目に行なった、被災者の福祉的援助ニーズの調査は、その多くが「避難所生活→仮設住宅生活や借家生活→帰宅」の過程をたどったため、これに沿うかたちで調査した。すると、被災者が退去中に接触した、ボランティアや救援物資との関係の把握が問題の中核であることが判った。そこにみられた結果は、自宅からの退去期間が長期になるほど、福祉的援助といえる救援物資や人的社会資源のボランティア活動に対するニーズが高くなり、逆に、その期間が短くなると、そのニーズは低下することが判った。しかし、その間に援助された救援物資等は、生活に必要とされる人に、十分に行き渡たらない面もあった。また集中して援助を受けた人と、受けられなかった人が存在しただけでなく、個人的性格弱者は損をする事例もあったことが、自由文書回答からも判った。今回の調査は、これらの教訓的問題を提示しただけでなく、不公平感を取り払うこと、公的設置の場ばかりでなく、私的・個人的な場での援助の拡大も求めていることが判った。今後は、このニーズを満たす方向での援助の取組みや工夫が必要である。
- 2005-01-31
論文 | ランダム
- 硫黄架橋二核ルテニウム錯体を用いた触媒的プロパルギル位置換反応の開発
- 酸化触媒サイトと光増感部位をもつ二核ルテニウム錯体の表面固定化およびその光電気化学
- 電子伝達メディエータとしてのルテニウム (II) 錯体のグルコースセンサへの適用
- 労働委員会の実務と労働者委員の役割(8)「申立」から「調査」「審問」にいたる労働者委員の役割(後)
- 会員交流 「労働委員会」等不要論--若者への「労働教育」を考える