認知レベルからみた手工芸の分類 : Allen Cognitive Level の評価方法を用いて Activity の適応を考える
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概要
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背景 : 作業療法の臨床場面においては対象者の認知能力の把握が必須であり、Allen^<1)> の認知能力に関する作業療法理論がある。Allenは開発当初、精神障害の認知障害からはじめていたが、その後、疾病構造の変化に伴い、対象を老人 (痴呆・整形疾患等) に広げている.現在、米国では Allen の認知能力障害理論とその実践の追従者も多く見られる^<11-14)>。本研究では、介護老人保健施設 (以下老健施設) 入所中の利用者を対象とし、Allen^<1)> が開発したACLS 2000の検査方法を用い、認知レベルから見た手工芸の適応・程度を検討することを目的とした。方法 : 老健施設入所者13名 (男性3名、女性10名)、平均年齢81.2±3.9歳を対象とした。測定方法はACLS2000による認知レベルの測定と痴呆のスクリーニングテストとして改訂長谷川式簡易知能スケール (以下HDS-R) を用いた。関連性についての検討方法は認知レベルにより分類し、それぞれHDS-Rにより検討し、さらに Activity との関係について分析検討した。結果と考察 : ACLS 2000を老健施設入所者に施行した結果、認知レベルとHDS-Rには関係があり、作業との関係もあった。Allen Cognitive Level の評価 (ACLS 2000) から作業の適応を推定することが可能であると考えられた。
- 新潟医療福祉大学の論文
- 2004-11-24
著者
-
岡村 太郎
千葉県立保健医療大学健康科学部リハビリテーション学科作業療法学専攻
-
岡村 太郎
新潟医療福祉大学医療技術学部作業療法学科
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岡村 太郎
新潟市医療福祉大学医療技術学部作業療法学科
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竹下 安希子
新潟医療福祉大学医療技術学部作業療法学科
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寺本 千秋
有田市立病院リハビリテーション科作業療法室
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南 麻実
社会福祉法人琴の浦リハビリテーションセンターリハビリテーション部
-
河田 誠
医療法人武田会高知鏡川病院デイケア室
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