学生宿舎における近隣騒音の実状
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概要
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上越教育大学学生宿舎は,大学敷地内の一角に設置されており,学部生の半数以上が入居している。現状では,かなりの入居者が,近隣騒音に悩まされている。そこで,本研究は,入居者の近隣騒音に関する意識を,加害意識と被害意識の視座から検討することにより,学生宿舎における近隣騒音の実態を明らかにすることを目的とした。2001年7月から8月に,近隣騒音に関する22項目の質問からなるアンケート調査をした。調査対象は,上越教育大学に在籍し,単身用学生宿舎に入居している学部生とし,男女合計192名であった。データを,単純集計・クロス集計・t検定を用いて分析した。その結果,調査対象者の大多数が,近隣騒音による被害意識・加害意識のどちらも保有していることが明らかになった。近隣騒音が問題を招く主な原因は,建物の不十分な遮音性能,他人への配慮の欠如,生活時間帯の多様化であった。また,近隣騒音に関する対策として,遮音構造の改善と,新しいモラルの確立が挙げられた。よって,近隣騒音は,物理的要因と心理的要因の双方に関わる問題であることが示された。
- 上越教育大学の論文
- 2005-09-30
著者
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滝山 桂子
上越教育大学生活・健康系教育講座
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滝山 桂子
上越教育大学大学院学校教育学研究科
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山崎 あづみ
JAながの
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佐藤 洋美
上越教育大学生活・健康系コース
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佐藤 洋美
上越教育大学大学院学校教育研究科教科・領域教育専攻生活・健康系コース(家庭)
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滝山 桂子
上越教育大学
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