パルス電解還元による二酸化炭素の再資源化に関する研究 : 生成効率への銅の表面状態の影響
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概要
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1. 銅電極を用いたCO_2の電解還元において、熱処理および表面状態を変化させたCu (1000℃ 4hr. M1-90 min.)伝狂句で炭化水素の高い生成効率が得られた。Ea=-0.3V. Ec=-2.0Vのとき、CH_4は56.9%、C_2H_4は17.1%で炭化水素の合計は74.0%となった。熱処理によって結晶綿が(100)面から(110)、(111)面に変化しCH_4の生成により有利になったためであると考えられる。 2. 銅電極を用いたCO_2の電解還元において、熱処理および表面状態を変化させた電極と比較するとC\2H\4の生成効率は、Cu(Raw)電極でEa=-0.5V, Ec=-1.8Vのとき、最大の生成効率29.0%が得られた。Raw電極は(100)面でありC_2H_4生成に有利であることを確認することができた。3. 金修飾電極を用いて、Ea=-0.5V, Ec=-1.8Vにおいて金修飾時間を変化させた結果、Cu電極に比べ、COの生成、CH_4の生成効率が有利になった。エチレンの生成効率はCu+Au(5mA-10min.)電極が一番よく21.6%であり、このときメタンは1.4%であった。CH_4とC_2H_4の分離生成の可能性を示唆している。4. 金修飾銅電極に熱処理を加えると、加えてない状態よりも回数による変化が少なく安定しており、CH_4の生成が有利になった。これは銅電極の場合と同様に、熱処理による結晶面の変化が関係していると考えられる。
- 2005-03-04
著者
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小松 将博
産業技術総合研究所九州センター
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田中 筆子
福岡女子大学大学院人間環境学研究科
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合原 眞
福岡女子大学大学院人間環境学研究科
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安達 芳雄
産業技術総合研 九州セ
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安達 芳雄
産業技術総合研究所九州センター
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小松 将博
産業技術総合研 九州セ
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坪根 那子
福岡女子大学大学院人間環境研究科
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