アフリカツメガエル(Xenopus laevis)卵割期胚帯域に対するアクチビンの影響
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概要
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両生類卵割胚の予定中胚葉域である帯域を腹側、側方、背側の部域に分割し、中胚葉誘導因子のアクチビン(1あるいは10ng・ml)で30-60分間処理後3日間培養し、未処理外植体における組織文化と比較した。未処理の各植体は予定運命に従う中胚葉の組織分化を示し、各組織の形成頻度は発生の進行とともに上昇した。処理した場合、腹側外植体で腹側中胚葉の形成頻度が低下する一方で背側中胚葉の形成が見られ、側方外植体では脊索の形成がみられ、未処理外植体で形成される組織に比べ、より背側の中胚葉の分化が見られた。したがって、卵割胚葉の植物極側にはアクチビンが濃度勾配をもって存在し、卵割期を通して帯域に作用していること、アクチビン処理による帯域外植体の背側化は、卵割期の帯域細胞にアクチビン未結合のアクチビン受容体が存在しており、それに外来のアクチビンが結合したためである可能性が示唆された。
- 大阪教育大学の論文
- 2005-02-21
著者
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