スポーツ選手の口腔健康度と咬合力について
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
目的:近年,顎口腔系と全身の運動機能に関して様々な方面からの研究がなされてきている.今回,運動経験の豊富なスポーツ選手の口腔健康度と顎口腔系の筋力の関係を知る目的で,口腔健康度と咬合力の診査計測を行った.対象:本学スポーツ健康科学部のスポーツ選手20名,対照としてスポーツ部に属さない医学部学生8名に対して診査計測を行った.方法:口腔内状況を診査し,口腔健康度を表す指標の一つであるDMF歯数(未処置歯,喪失歯,処置歯の合計)を算出し,非運動時の最大咬合力を測定した.スポーツ選手群と対照群で口腔健康度(DMF歯数)と咬合力に有意差が認められるか否か,また各群の口腔健康度(DMF歯数)と咬合力との相関について解析した.結果:1.対照群とスポーツ選平群のDMF歯数の平均は7.3と8.2,咬合力の平均はそれぞれ728.8Nと789.8Nであった.2.DMF歯数と咬合力は共に,スポーツ選手群と対照群との間に有意差は認められなかった.3.DMF歯数と咬合力との間には,対照群では有意な負の相関が認められたが,スポーツ選手群では認められなかった.結論:DMF歯数が高い(口腔健康度が低下する)ほど顎口腔系の筋力が低下する傾向が認められた.一方,スポーツ選手群ではDMF歯数と咬合力との間に有意な相関は認められなかった.このことから,スポーツ選手は全身の運動を行うことによって,顎口腔系の筋力の低下を防いでいることが示唆された.
- 順天堂大学の論文
- 2005-09-30
著者
-
越川 憲明
日本大学歯学部薬理学教室
-
越川 憲明
日本大学歯学部補綴学教室薬理学教室
-
中島 一郎
日本大学歯学部小児歯科学教室
-
中島 一郎
日大・歯・小児歯
-
中島 一郎
日本大学歯学部小児歯科学講座
-
松本 光彦
日本大学歯学部口腔外科学教室第2講座
-
生木 俊輔
日本大学歯学部口腔外科学教室第2講座
-
篠原 光代
順天堂大学医学部附属順天堂医院歯科口腔外科
-
越川 憲明
日本大学 歯 薬理
-
篠原 光代
順天堂大学医学部歯科口腔外科学研究室
-
松本 光彦
日本大学歯学部口腔外学教室第2講座
-
篠原 光代
順天堂大学医学部歯科口腔外科
関連論文
- GABA_A受容体刺激誘発 turning behaviour における ventral pallidum 内の機能局在および線条体腹外側部ドパミン機能の関与
- Turning behaviour 発現における ventral pallidum GABA_A 受容体の役割 : rostral と caudal の違い
- Benzazepine系薬物によるラット線条体の一過性dopamine遊離機構
- ラットの顎運動発現における側坐核shellおよびcoreの役割
- II-B-65 抗うつ薬による脳β受容体の変化(精神薬理)(一般口演)
- 片側側坐核D_1, D_2受容体刺激によるturning behaviourの発現と線条体dopamine遊離の変化 : shellとcoreの役割の違い
- 研究における友
- 中枢神経系におけるモジュレーション(8)GABA受容体によるドーパミン,アセチルコリン受容体媒介行動の変調
- 脳スライス標本を用いた細胞内記録法によるニューロンの機能解析
- エンドモルフィン-1およびエンドモルフィン-2が示すラットの側坐核細胞外ドパミン遊離促進効果
- 自由運動下のラットにおける薬物誘発顎運動の測定と解析
- ラットのturning behaviour発現におけるventral pallidumおよび脚橋被蓋核のGABA_A受容体の役割
- ラットの下顎運動発現における retrorubral field GABA_A 受容体の役割
- SK&F83959の顎運動誘発作用 : 末梢投与と脳内注入の比較
- マウスの自発運動に及ぼす補中益気湯の効果
- 顎運動発現における dopamine receptor subtype の関与
- 脳性麻痺者の下顎位感覚の特性 : 可撤性補綴装置の脳性麻痺者への適応そして健常成人との比較について
- 脳性まひ者の下顎位感覚の特性 : 可撤性補綴装置の下顎位感覚への影響
- 脳性麻痺者の顎口腔機能に関する下顎位感覚の特性について : 可撤性補綴装置の脳性麻痺者への適応例
- 指示嚥下時の運動関連脳電位に関する研究
- 脳性まひ者の顎口腔機能に関する下顎位感覚の特性について : 笑気吸入鎮静法下において振動刺激が下顎位感覚に及ぼす影響について
- 施設における摂食嚥下指導の取り組みについて
- 脳性麻痺者の顎口腔機能に関する下顎位感覚の特性について-笑気吸入鎮静法下において振動刺激が下顎位感覚に及ぼす影響について
- 脳性まひ者の顎口腔機能に関する下顎位感覚の特性について : 笑気吸入鎮静法の下顎位感覚に及ぼす影響
- 福祉施設内における重度精神発達遅滞者の摂食・嚥下機能と日常生活活動との関連性 : 食形態を機能指標として
- 脳性まひ者の顎口腔機能に関する下顎位感覚の特性について
- 笑気吸入鎮静法における脳性麻痺者の顎口腔機能に関する下顎位感覚の特性について
- 脳性麻痺者の顎口腔機能に関する下顎位感覚の特性について
- 顎運動課題におけるno-go電位の分布に関する研究
- 咀嚼障害シミュレータの開発に関する研究
- アデニル酸シクラーゼと共役しないドパミンD_1-様受容体 : その存在と機能
- 日本大学歯学部付属歯科病院歯科医師臨床研修における離島歯科診療プログラム
- 歯学部第5学年へのテュートリアル学習の導入とその改善点について
- 補綴系3課題のOSCEトライアル評価の一致性とフィードバックについて
- 自由運動下ラットの顎運動発現における線条体内ドパミン-アンジオテンシン機構の役割
- 小児口腔から新鮮分離した Lactobacillus の性状とう蝕誘発能
- ヒト唾液由来の Lactobacillus -新鮮分離株のう蝕原性
- 小児の口腔から分離された Lactobacillus paracasei の齲蝕原性
- 小児の唾液に由来した Lactobacillus のペリクルに対する付着能に関する研究
- 歯科用小照射野エックス線CT(3 DX)用三次元データ構築ソフトウエアの開発
- 歯根の完全吸収をきたした永久歯外傷の一例
- 顎運動ロボットの開発研究 : 自律的運動の制御
- 睡眠時無呼吸を伴った軟骨無形成症児における治療例
- 軟骨無形成症の睡眠時における呼吸障害の実態解明 : アンケートによる調査報告
- 閉塞型睡眠時無呼吸症候群患者における顎・顔面および気道形態に関する研究 : 第二報 幼児期内における検討
- 幼児期における閉塞性睡眠時無呼吸症候群患児に関する歯科学的研究 : 第1報 Skeletal および Denture Pattern について
- 新規拘束器とチェックリスト法を用いたマウス顎運動観察記録法
- 細胞内情報伝達系の異なるドパミンD_1-様受容体機能の行動薬理学的差異
- D4, D5受容体ノックアウトマウスのドパミンアゴニスト誘発顎顔面領域の運動に対する反応性について
- SKF83959誘発顎顔面領域の運動における活性アイソマーの検討ならびにDARPP-32の役割について
- スポーツ選手の口腔健康度と咬合力について
- 歯科用小照射野エックス線CTの小児歯科領域における有用性
- 本学歯学部付属歯科病院での学生臨床実習についてのアンケート調査
- 実験動物用マイクロCT画像上におけるラット下顎頭の距離精度
- 乳歯列期反対咬合における治療前後の顎顔面形態および舌位の変化 : ムーシールドとチンキャップとの比較
- 乳歯列咬合異常の処置が顎口腔系の形態と機能に及ぼす影響について 第二報:歯列形態と咀嚼機能との関係
- 乳歯列咬合異常の処置が顎口腔系の形態と機能に及ぼす影響について 第一報:顎顔面形態と咀嚼機能との関係
- 小児期におけるガム咀嚼運動の三次元的検討 : 咬合発育段階による差異について
- 反対咬合の咀嚼運動に関する研究 : 第1報 食物の硬さが咀嚼筋活動に及ぼす影響
- 小児の睡眠時を想定した姿勢が噛みしめ動作の咀嚼筋活動量に及ぼす影響について
- 夜間睡眠時における咀嚼筋活動について : 成人による予備的実験
- 夜間睡眠時の咀嚼筋活動の変化 : 第2報、経時的変化について
- 小児の夜間睡眠中における咀嚼筋活動の検討 : 簡易型筋電計における長時間記録
- 姿勢変化が小児の顎顔面筋活動に及ぼす影響
- 脳性麻痺者における下顎運動反応時間に関する研究
- てんかんを合併する精神発達遅滞者の顎口腔領域の外傷に関する研究
- 筋機能訓練による舌運動および舌圧観測の機能的評価についての研究 : 考案した規定動作の再現性について
- 脳性麻痺者の下顎位感覚に関する研究 : 判別能力について
- 発語課題における脳電位
- 歯科用小照射野X線CTの下顎頭における距離計測の寸法精度について
- 歯科用小照射野エックス線CT画像における下顎頭の位置の定量的評価に関する基礎的検討 : 下顎頭の垂直的位置計測における測定者間の再現性について
- 歯科用小照射野エックス線CT画像による歯の計測における測定者間の再現性
- P3-5 医療面接シミュレーションソフトウェアにおける仮想人物のパーソナリティ構築について
- 心理社会的配慮が必要であった治療困難児の一例
- 永久歯萌出遅延の発現様相 : エックス線オルソパントモ写真による観察
- 口腔模型の口蓋における基準面の三次元計測に関する研究 : 第1報 乳歯列から永久歯列までの共通基準面の検討
- 舌運動観測に関する超音波断層装置の応用についての研究 : 舌の中央部および後方部の比較
- 脳性麻痺者に対する笑気吸入鎮静法の効果について : 咀嚼筋筋活動を指標として
- 脳性麻痺者の開口運動前における咀嚼筋活動の抑制現象について
- 乳歯列期小児における下顎側方偏位と咀嚼筋活動の関連性に関する研究
- 乳歯列期前歯部反対咬合における機能的矯正装置の適応症の検討
- 小児の咬合機能が姿勢に及ぼす影響について : 第1報 頭位測定システムの精度及び被験者による再現性の検討
- 乳歯列の咬合状態と咀嚼能力および咬合接触面積との関係 : デンタルプレスケール^【○!R】を用いた方法およびチューインガム法による検討
- 脳性麻痺者における下顎運動反応時間に関する研究
- 嚥下時の舌運動観測におけるX線テレビM-MODEの応用についての研究 : 舌中央部における波形タイプの分類
- 顎運動シミュレータの開発研究 : 位置と圧力の制御について
- 顎運動と脳科学 : 運動関連脳電位の工学的応用
- 顎運動ロボットの開発研究 : アクチュエータシステムについて
- 小児うつ病と診断された患児の齲蝕治療の1例
- 側坐核 shell の somatostatin 受容体によるラットのドパミンD_1/D_2受容体刺激誘発 turning behaviour の調節
- 小児歯科学基礎実習における教育内容の大学間共有化に関する検討 : (2)教育ワークショップの成果について
- 小児歯科学基礎実習における教育内容の大学間共有化に関する検討 : (1)全国29歯科大学・大学歯学部における小児歯科学基礎実習の5項目の実態
- 全国29歯科大学・大学歯学部における小児歯科学教育の実態
- 薬物脳内注入の技法
- Reserpine連用ラットの“Methamphetamine-StereotypyおよびHypermotility”に関する研究―Chlorpromazine脳内注入の効果―
- 小児うつ病と診断された患児の齲蝕治療の1例
- ラットにmethamphetamineを投与した時のstereotyped behaviorの発現と脳内dopamine量変動との関係 —α-methyl-para-tyrosineの併用効果—
- ドパミンD_4およびD_5受容体ノックアウトマウスの顎顔面領域の運動に及ぼすSKF 83959の効果 : 雌雄差の検討
- ラットの回転行動発現における腹側被蓋野μ-, δ_1-および δ_2-opioid 受容体の役割
- ラットの turning behaviour 発現における側坐核 shell α アドレナリン受容体の役割