日本語学習者の漢語の使用意識に関する研究 : 韓国人学習者と中国人学習者を比較して
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概要
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本稿では, 韓国人学習者と中国人学習者を対象に漢語の使用意識を調べた。その結果, 以下の4点が明らかになった。(1) 学習の初期段階では韓国人学習者より中国人学習者のほうが母語と日本語との類似点が漢語学習を促進させる要因として捉える傾向が強い。(2) 韓・中日本語学習者ともに, 漢語を使い分ける時には基本的な漢語を当てはめたり, 知っている漢語から推測したりする傾向は強いのに対して, 母語に存在する漢語を日本語に当てはめようとする傾向は比較的弱い。(3) 実際の漢語の使用においては, 韓・中日本語学習者ともに漢語の使用を避けたり, 漢語を他の表現に変えたりする意識が強い。(4) 漢語学習の面からは, 中国人学習者に比べて韓国人学習者のほうが漢語の学習を難しいと考えている者が多い。
- 東北大学の論文
- 2001-11-15
著者
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