感情の複合動詞としての「待ち+V2」
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概要
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基本動詞「待つ」は、「待つ」という動作だけを表していると思われるが、辞書及び動詞の意味・用法に関する研究書に書かれているように、昔から「待つ」は単なる動作を表すだけではなく、待つ身の心理状態、すなわち期待感と関係がある。しかし、これは単純動詞の研究に止まっていて複合動詞の研究では十分に示しえたとは言いがたい。この論文では待つ対象に対する待つ身の感情の顕著・潜在などのような感情変化について考察するにより、「待つ」は複合動詞になった場合待つ身の心理状態が一層明確になることを示す。「待ち-」を前項とする複合動詞の感情的意味は、複合動詞をなす2つの構成要素間の意味関係や語構造と関係が深く、待つ対象によって感情的意味が潜在的に表現される場合と感情的意味が顕在して感情が表現され、感情変化 (「期待感→嫌」「期待感・恋→焦燥」) も表している場合に分けられる。また、「待ち-」を前項とする複合動詞の中でも「待ち焦がれる」の待つ対象は、待つ身である自分が特別に感じられる愛情だけに制限される。
- 2004-12-25
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