アイデンティティーの確立へ向けて : ライティングクラスにおける試み
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
大学において学生達が過ごす期間は,アイデンティティーすなわち,自分とは何であるのかという意識が芽生えはじめる思春期の延長線上(青年後期)に位置するものである。学生達が大学で過ごすこの期間において,アイデンティティーを模索し,確立させていくことは今後の彼らの人格形成にとって大変に重要なことであり,これは現に教育改革案や大学教育指針の中においても指摘されているところである。授業において,学生達に豊かな人格形成の育成,特にアイデンティティーの確立を促すような機会を提供していくことは,教師としての責務であろう。ライティングの授業において,学生達は書くという行為を通じ自分自身についての考えをめぐらせることができるだけでなく,また,その行為そのものを通して得たものをクラスの中で仲間と共有するということを経験することができる。ライティングの授業において,彼らにこのような経験をさせることで,学生達は豊かな人格形成の育成やアイデンティティーの確立にとって必要な機会を得ることになるのである。このように,外国語のライティングクラスにおいて学生達に必要な知識や文法,文章作法を習得させるのみでなく,アイデンティティーの確立にとって必要な機会を提供することは大変に重要なことであり,また同時に可能なことでもある。
- 広島修道大学の論文
- 2004-02-27
広島修道大学 | 論文
- 幼児の仲間関係における自己主張表現
- 幼児における他者のよくない意図の理解と道徳判断
- 無令状捜索押収と適法性判断(3・完)ー憲法35条による権利保障ー
- 無令状捜索押収と適法性判断(2)ー憲法35条による権利保障
- 逮捕手続に重大な違法があるとして被告人の尿鑑定書の証拠能力が否定され、その派生証拠たる覚せい剤の証拠能力は肯定された事例