機上ドプラレーダ用空中線
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概要
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機上ドプラレーダ用アンテナとしては,それぞれのレーダシステムに応じて,パラボラアンテナ,アレイアンテナ,レンズアンテナ等種々のアンテナが用いられている.ここでは,これらアンテナの一般的検討を行ない,更にその一つの形式であるアレイアンテナについての検討および新しい給電法を用いて試作したアレイアンテナについて報告する.まずアレイアンテナにおける輻射量と利得および指向特性の関係を明らかにした.そして指向特性を良好に保って利得を増加させる方法として循環型給電法を提示した.これはアンテナ,移相器,結合器によって閉ループを作って電力を循環させ,従来無反射終端に吸収させていた電力を回収しようとするものである.ついでこの考えにもとづいて試作したアレイアンテナの実験結果を示し,その動作を確認すると共に問題点を明らかにした.また電波発射方向の変動は速度誤差となるが,周波数および温度の変化した場合についてこれを検討した.特に温度変化の影響は±50℃の温度変化で5×10^<-3>程度の速度誤差となり,システムの誤差を考える際考慮すべきであることを示した.
- 宇宙航空研究開発機構の論文