機上ドプラレーダ
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概要
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本文は,機上ドプラレーダ方式に関する筆者等の研究について述べた本集報に記載されている他の論文の序論とも言うべきものであって,およそ次のような内容からなっている.筆者等がなぜ機上ドプラレーダ方式を研究の対象として取り上げたかという理由が説明してある.すなわち,現代の航空に対していわゆる自立航法装置の開発が必要なこと,従来の自立航法装置は,速度測定のsensorの確度が低いために,も早や今日の用をなさないことが検討してある.ドプラ効果の原理と,それを速度測定のsensorに応用する方法を述べ,続いて,機上ドプラレーダを実現するために研究を要するおもな事項を摘出し説明してある.そして,筆者等の研究について,研究の目的,研究の経過および本年8月までに得られた研究成果の概略が述べてある,筆者等が研究を開始したのは昭和32年9月であって,当時は他所で行なわれていた研究については一切知ることが出来なかった.その後,それから約3ヶ月後に入手したI. R. E.のTransactionにF. B. Berger氏の最初の論文が出たのを皮切りとして,幾つかの論文が発表された.もちろんその中のあるものは筆者等の研究に役立った.しかし,筆者等は全く独自の方法,独自の考え方で研究を進めたのであって,筆者等の得た研究の成果は多くの考案を含む独創的なものであるということが出来る.筆者等は,過去において行なった研究また現在進めつつある研究が,機上ドプラレーダ方式の将来の発達を促進する一助となることを心から期待している.
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