給食管理実習における献立内容の学年差に関する一考察
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概要
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栄養士教育課程に学ぶ学生が給食管理実習で献立作成をし,幼稚園児に提供した献立をもとに,学生が選ぶ食品素材や調理法などについて学年間にどのような変化や傾向が見られるか比較検討し,学生が献立作成する際の手法や手順について今後の教育のありかたを検討した。1)学年間で献立様式,献立型に違いは見られず,栄養素等給与量ではエネルギーは両学年とも約15%不足していること,カルシウム給与量については,1年次では18%,2年次では32%も不足していることが問題点であった。2)使用した食品素材の種類摂取頻度では,2年次のほうが多様な食品を献立に取り入れ,特に野菜類,果物類については旬の食材を多種類使用していた。3)調理操作数については,"攪拌混合"の操作以外全ての調理操作において2年次のほうが多くなり,園児への調理に手間をかけていることがわかった。また両学年とも同じ時間内に調理,配膳していることより,2年次は1年次より調理技術の向上が伺われた。4)以上のことより,2年次の献立は様々な工夫が見られるが,栄養素等給与量の不足に関しては,園児の日常の食事量との関連を検証し,その食事量は幼稚園教諭の働きかけも必要であると思われる。今後,園児・保育者・学生がコミュニケーションを図り園児の食事と健康作りについて取り組んでいくことが必要であると考える。さらに給食管理実習を通しての食教育についても学生に指導する必要があると考える。
- 2005-03-31
著者
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