高速液体クロマトグラフィー/ポストカラム誘導体化法を用いる河川水及び水道水中のグリホサートとその主要代謝物アミノメチルリン酸の定量
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概要
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高速液体クロマトグラフを用いて河川水・水道水中のグリホサートとその主要代謝物であるアミノメチルリン酸(AMPA)の同時分析法を検討した.本法は陰イオン交換カラムで試料中の目的成分を分離し,o-フタルアルデヒド溶液を用いて目的成分を蛍光検出するポストカラム誘導体化法を用いた.同時分析を行うに当たってグリホサートは,次亜塩素酸ナトリウム溶液を作用させて1級アミンを生成させた後にo-フタルアルデヒド溶液を作用させて蛍光検出した.AMPAは,次亜塩素酸ナトリウム溶液と反応させると感度が低下することから,次亜塩素酸ナトリウム溶液の添加を抑制した.この方法により,AMPAは,これを用いなかった場合に比べて12倍感度が向上した.グリホサート及びAMPAの濃度20μg/lの溶液の繰り返し測定(n=6)による相対標準偏差は1%以下で良好な結果が得られた.検出下限値(S/N=3)は,グリホサート0.13μg/l, AMPA0.19μg/lであった.また,河川水及び水道水における添加回収実験では,共に回収率は96〜102%であり,これらの分析に適用可能であることが明らかとなった.
- 2006-03-05
著者
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石川 昌子
株式会社日立ハイテクノロジーズ那珂アプリケーションセンタ
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鈴木 裕志
株式会社日立ハイテクノロジーズ那珂アプリケーションセンタ
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白崎 俊浩
株式会社日立サイエンスシステムズ那珂カスタマーセンタ
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白崎 俊浩
株式会社日立ハイテクノロジーズ那珂アプリケーションセンタ
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吉岡 千尋
株式会社日立ハイテクノロジーズ那珂アプリケーションセンタ
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横倉 武文
株式会社日立ハイテクノロジーズ那珂アプリケーションセンタ
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