対馬の蜉蝣類, 績翅類, 長翅類, 広翅類及び扁翅脈翅類
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概要
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従来対馬からはカゲロウ類及びカワゲラ類は未知であったが, ここにカゲロウ2種(1種は幼虫)を記録し, カワゲラ4種を記録する。このうち3種のカワゲラは, 大きさや色彩が一見すこぶる似ていることは偶然であろうか。シリアゲムシ類はすでに1種, 旧いCalifornia Academy of Sciencesの標本で新名が与えられているが, 今回得られたのはそれと異なると考えられる。しかしここでは命名しなかった。ヘビトンボ類では3種が得られ, このうちヘビトンボは本土産のものに比しやや小型であり, 次の対馬を原記載地とするParachauliodes continentalis VAN DER WEELE(ツシマヘビトンボ-改称)は, 日本にひろく分布する1種であるが, この"Tsushima"があたかも朝鮮に存在する如く記されていたので, ここに訂正した。第3のモンヘビトンボに完全な大陸種で, 琉球列島を除いた日本列島には見られず, 対馬における大陸系昆虫の1代表と見るべきものである。本種の多数の亜種群は将来整理さるべきであろう。扁翅脈翅類のうち, カマキリカゲロウ2種の一方は対馬より新種として最近発表されたものであり, ここに記録したヒメカゲロウ科, クサカゲロウ科, ヒロバカゲロウ科はすべて中原和郎博士の同定にかかわるものである。ここに中原博士及び本小文について多くの御助言を与えられた白水隆, 宮本正一両教授に対して深謝の意を表する。
- 1970-10-20
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