飛騨外縁帯の超塩基性岩
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概要
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飛騨外縁帯の超塩基性岩は, 蛇紋岩, 蛇紋石-石英-炭酸塩岩, マグネサイト-石英岩, カンラン岩などからなる。超塩基性岩は, 主成分である珪酸塩鉱物と炭酸塩鉱物の組み合わせにより高温の岩石と低温の岩石に分けられる。高温と低温の岩石では副成分である酸化物, 硫化鉱物, 金属鉱物の種類や化学組成に違いが見られる。蛇紋石はほとんどが高温型(アンティゴライト)で, これらすべての岩石は, 約400℃から650℃の範囲で形成されたとみなされる。これらの超塩基性岩の源岩は, ほとんどがハルツバーガイトと考えられ, 随伴する高圧変成岩と同時期に変成され, カンラン石を含む岩石は緑簾石角閃岩や高温の緑色岩と, 蛇紋岩や炭酸塩岩は低温の緑色岩と同じ程度の温度・圧力条件で形成されたと考えられる。超塩基性岩は飛騨外縁帯の主要構成物であり外縁帯の延長問題を議論する際に, 近接する構造帯の超塩基性岩との比較研究が重要となるであろう。
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