自然教育園内植物群落の組成と構造
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概要
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1.マツ林に関しては, 前報(1966)の調査結果と比較すると, 低木層, 亜高木層を構成していた個体の成長が目立ち, とくに低木層のアオキの生育は著しい。それによって下層の種類数が減少している。2.コナラ林に関しては, 外観的にはほとんど変化しているようには見えないが, 構成種がかなり変化している。方形区のずれも考えられるが, ほぼ同一場所をコナラの大径木から決定したので, コナラ以外の樹種の交代があったのだとしておく。マツ林同様, 低木層のアオキの生育が顕著である。3.スダジイ林に関しては, 高木層を構成するスダジイは安定して生育している。低木層は他と同様, アオキによって占有されている。4.ミズキ林に関しては, いずれもミズキの優占する林分で・そのほとんどがまだ発達段階にあって・当分ミズキ林が自然教育園内の主要な林分として存続していくと考えられる。5.今回とりあげたすべての林の低木層にアオキが優占しているが, その兆候は前報(1966)に読みとることができる。低木層のアオキの優占は地表面の光条件の悪化に結びつき, 遷移の進行が著しく抑制されることが予想される。ただし, そのアオキだけを伐倒しても解決にはならない。6.他の都市公園の林を調査したところ, ほぼ自然教育園と同じ種類組成と構造をもっていることがわかる。低木層のアオキの占有は都市林の1つの特徴と考えられる。
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