数学教育と学習指導要領 : 教育内容・教育制度の多様化
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
中学校・高等学校の数学の学習指導要領における、ある教育内容は教育制度の多様化の方向とかかわっている。この問題を次の2点のように、教育内容をしくみなおすことによって多様化の批判を試みた。1.中学校における必修教科・選択教科としての数学科二次関数は微分概念への方向で指導すると生徒もわかりやすく、またこのことは関数指導の正しい位置づけでもある。このことによって、中学校の数学科には必修・選択に分ける必要がないことを強調した。2.高等学校における数学II A・数学II Bベクトルの学習は、生徒にとっても教師にとってもむづかしい教材の一つとされている。そして、これが多様化を促進している。現行の学習指導要領や教科書などに、ベクトル化(ベクトル的な考え)の方向がみられないからである。商業科の生徒にベクトル化の方向での教材で検証することによって、コース制という多様化の方向を批判した。Teaching materials in the mathematic course of study for the junior and senior high schools have been said to have some relation to do with today's diversification of school system in Japan, which we believe is against pedagogical principles generally accepted. Therefore, I have reorganized the curriculum of teaching materials in the following two points, and put it into practice. 1. To teach a quadric function as either a required unit or an optional one in junior high schools. 2. To teach vector to every senior high school student not only in mathematics II B but also in mathematics II A. The results shown teach us that at present the thorogugh re-examination of the subject-matter is a more urgent and more important business to do than the reformation of the educational system.
- 大阪教育大学の論文
著者
関連論文
- 小学校教員養成課程における数学教材の研究 第2報
- 4-13. 数 : その概念と計算(II)
- 小学校におけるプログラミング指導について LOGOとBASICを中心として
- 数学教育におけるパソコンの利用とそのプログラミング(II)
- 数学教育におけるパソコン利用とそのプログラミング(I)
- 数学教育におけるコンピュータ・プログラミングの指導について(III) : LOGO言語を中心として
- 数学教育におけるコンピュータ・プログラミングの指導について(II) : LOGOを中心として
- 数学教育と他教科との関連について : 地図と面積計の数学
- 数学教育におけるコンピュータ・プログラミングの指導について
- 4-1. 数 : その概念と計算 (I)
- 4-11. 数 : その概念と計算(I)
- シンポジウム 学力と評価をめぐって
- 4-2. 数 : その概念と計算 (II)
- 新教科「情報」に関する「情報科教育法」のあり方とその実践に関する研究
- 中学校における極限の概念の指導について
- 小学校の幾何教育(第1報) : 実験して得た結果を基礎として
- 関数教育(第2報)
- 関数教育について(第1報)
- 数学教育と学習指導要領 : 教育内容・教育制度の多様化
- 小学校の幾何教育(第II報) :作業を中心にして
- 関数教育(第3報)