多次元尺度構成法の経営学への適用可能性(清水龍瑩教授退任記念号)
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概要
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本論文では経営学における統計的手法の利用方法を,仮説の構築と仮説の検定の2段階に分けて考え,前者のために利用される外的基準のない手法の1つとして,多次元尺度構成法(MDS: Multi-Dimensional Scaling)を取り上げる。MDSとは,要素間の類似性行列からその空間上の配置を導き出す手法である。MDSを大きく分けると,比率尺度や間隔尺度で与えられた類似性行列を直接分解して次元を縮小する計量的MDS,順序尺度で与えられたデータを単調変換し,これから間接的に次元を求める非計量的MDS,そして復数の類似性行列を一度に分析し,共通空間と重み空間の2つを導く個人差MDSの3種類になる。MDSを利用する上ではデータの形状の制約等があり,また導出された空間を説明するために,展開法など他の手法を組み合わせる必要がある。経営学分野での仮説の構築において,MDSは高い利用可能性を持ち,問題領域に応じて他の統計的手法と使い分けて行くことが望まれよう。
- 慶應義塾大学の論文
- 1994-06-25
慶應義塾大学 | 論文
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